平成23年3月11日(金)の午後に発生した、1000年に一度と言われる大きな地震「東日本大
震災」の影響により、各地で大きな被害がでてしまいました。
最も大きな被害としては「津波」によるものですが、少なからず地震の揺れによる建物の倒壊被
害も発生しているのも現状です。
このような大きな地震の後ですので、現在住宅のご購入を考えられている方の多くは「建物の強度」について一番ご心配をされているものと思います。
その為、ご参考として私が思う現在の「新築住宅の安全性」について、記載をさせていただきます。
現在の建物は昭和56年6月に施行された「新耐震基準」に基づき安全な建物を建築しておりま
すが、残念ながら以前に審査機関(担当者)のお座なりな確認により手抜き工事や、構造計算偽
造問題などが多発してしまいました。
これは平成7年1月に発生した「阪神淡路大震災」の際にも影響を及ぼし、いい加減な機関や建
築に携わる者の無責任さにより高速道路や建物等の倒壊被害にて多くの尊い命が失われてしま
いました。
これにより、政府の対策として建物の建築に際しての審査機関を民間に委託した事や、建築中間
検査、建物主要構造部分の10年補償(現在は保険)等、確認の目や回数を増やした事により手
抜き工事などの防止に成功し、 審査が厳しくなった事により各ハウスメーカーの意識に変化がおき、安全な建物を建築している事をアピールするようになりました。今では「べた基礎」が主流となり、「柱を止める金物(ホールダウン等)」の使用で「何倍もの耐震(安全)が確保」できるようになっております。
先日も震災の直後に大工さんとお話ができる機会がございましたので、今回の地震 によりこの建物に多少でも心配はないのですかと尋ねたところ、今の新築住宅の場合には、「べた基礎はもちろんの事ですが、なんせ金物類(止め金)の数が多いので、この位の地震ではビクともしない。震度8や9の地震が来ても大丈夫だよ。」と言っておりました。
実際には、震度8や9の揺れを体験した事が無いので本当なのか少々心配ではございますが、少なからず以前の建物と比べて格段に安全なのは確実だと思いますので、新築戸建住宅の場合には安心ができるものと思います。
尚、ご心配が拭えない方へのアドバイスと致しましては、数万円から十数万円の費用 を要してしまいますが、我々とは立場を異にする第三者の「建築士や住宅診断士」などに建物の診断をご依頼される事をお勧めさせていただきます。
今回の内容につきましては私の意見になりますので、他の方や専門家の方のご意見やアドバイスとは異なってしまうかも知れませんが、ご了承くださいますようにお願い致します。